«第１章 最終話「犯人」»

これはひどい。

なんかいい案ください。

…謎解きです。容疑者と刑事さんと探偵社が大学の講義室に集められました。
容疑者は依頼人の山下さん、親友のりんごさん姉のみかんさんです。

あ、…文野さんが来ません。
「もし、りんごさんいつ始まるの？」
「黙ってて！」
「…」
う…りんごさんが怖い…
突然ドアが開く。

「お待たせしました。文野です。えーと…刑事さんもいるし…よし。始めよう。
」
「ゆ、柚を殺したのは誰ですか！」
「みかんさん。…いや、みかん君かな？」
「!?は!?」

声がそろう。

「みかん君。君りんごさんのこと、好き…だったんだろう？でもりんごさんは男
性恐怖症。だから女装をしてりんごさんに近付いた。」
「…やめて！」
「でも女装をしてりんごさんは柚さんにべったり。りんごさんは振り向いてくれ
ない。だから殺したんでしょう？」
「やめて！」
「まぁそんなことをしてもはたから見ればただのレズビアンだ。りんごさんは」
「…くぅ…」
泣き崩れるみかん。
「文野さんやめて！」
「男性だったからあんなよじれた変死体が出来たんで」
「…そう…りんごさんだったのね…柚をやったのは…あなたも…あなたも柚と同
じ目にあわせてあげないと」
椅子を持ち上げりんごの背後に立つみかん。
「みかんさん！」
「!!!」
みかんを抱きしめる小林。
「わ、私だって…私だって…大切な人がいましたっ…でもっ事故で帰らない人に
なりましたっ…だらっ…私もあなたと同じですよっ…でも、あなたはこんなきれ
いなのにこんなことをしたら、だめ…あなたがいなくなったらあなたを思う人が
哀しんでしまう…！」
「こんな、こんな私を思う人…い、いるの、かな…？」
「いまはいなくてもこれから作ればいい！あなたはきれいな心の持ち主だからっ
…」
「っ…ひっひっ」

          間

「なぞはすべてとけた！おし！帰るよ！」
「…文野さん…」
「ん？げふっ！」
ビンタをくらう。
「ばか！さいってい！」
走ってどこかに消える小林。
「…井坂くん…なんか僕したっけ…」
「自分で考えてください。」

          間

「もう！デリカシーのかけらもないんだか…」
突然口をふさがれ私の意識はそこから途切れた。